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親から生活費をもらうと特別受益になるのでしょうか?


前回までは、特別受益の意味や、要するに幾ら以上なら特別受益にあたるのか、という話をさせていただきました。

実際、年間100万円未満なら、特別受益と認められにくい印象であるという話をさせていただきました。

逆に、年間幾ら以上なら特別受益と認められるという基準は、立てにくいという話もさせていただきました。



実際、実務上は、具体的にどのような目的で贈与されたのかを、目的に応じて考えられていると思われます。



東京家庭裁判所の裁判官が、調停をスムースに進めるために、いろいろな書式をつくっていて、その内容が、判例タイムズNo1418 2016年1月号に掲載されています。


このうち、「生計の資本」として問題となる部分のQ&Aを抜き出しますと、次の通りです。


Q1 次のようなものは、特別受益に当たりますか?
◎ 結婚の際の贈与
A 持参金、支度金は金額が大きければ、一般的には、特別受益に当たりますが、結納金や挙式費用は、特別受益にあたりません。


◎ 居住用の不動産の贈与・その取得のための金銭の贈与
A 生計の基礎として役立つような贈与であり、特別受益に当たります。


◎ 小遣い・生活費
A 通常は、扶養の範囲内であるため、特別受益には当たりません。また、遊興費のための贈与も、特別受益には当たりません。


◎ 新築祝い・入学祝い
A 親としての通常の援助の範囲内でなされたお祝いは、特別受益には当たりません。


◎ 学費(高等教育(大学等)を受けるための費用)
A 被相続人の生前の経済状況や社会的地位を考えると、相続人を大学等へ通わせるのは親としての扶養の範囲内と思われる場合や、共同相続人全員が同程度の教育を受けている場合には、特別受益にあたらないとされることが一般的です。
  留学費用も、同様の場合には、特別受益にあたらないとされるのが、一般的です。




これらの内容は、あくまで、一般市民向けのものです。


わかりやすく単純に記載しているため、必ずしも例外的場面も踏まえ、完全に正確に記載しているものではありません。


正確な意味で、一般化できないものだと思いますが、一つの参考になると思います。


このQ&Aを見てもお分かりの通り、金額だけで決めているということではありません。


金額だけというよりも、その支出した目的・必要性に応じて、親としての通常の扶養の範囲内のものか、そうでないものといえるかという基準で判断しているといえることが、ご理解いただけるのではないでしょうか。


普通のインターネット上の情報は、これくらいでとどまっているのですが、結局、ここがみなさん、悩まれていらっしゃるところだと思います。


そこで、次回以降、さらに、それぞれの項目について、掘り下げて考えていきたいと思います。





〜お知らせ〜

さて、このたび、全国に先駆けて、愛知県弁護士会において、相続専門相談を実施することになりました。

詳しくは、
こちら(愛知県弁護士会 相続専門相談)(←是非クリックしてみてください)
是非、ご相談ください。

なお、文責は、
管理人 (←クリックしてください)です。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 
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